川の国埼玉、越谷市斎場は大きな河川に隣接した立地
県主体で川という空間を盛り上げるプロジェクトを
埼玉県には海はありませんが、多くの河川があります。県土に占める河川面積は3.9%であり、これは47都道府県の中でも最も大きな数字となっています。河川の総面積は150平方キロメートルでこの広さは山手線の内側の約2.4倍の面積です。
水辺空間は約5%。県内の道路の面積が全体の8%だということを考えると非常に多くの面積が水に覆われていることが分かります。
埼玉県は川の国埼玉として、川を利用した多くのプロジェクトを展開しています。川の魅力を実感できる水辺空間の整備・拡充や水辺空間の商用利用などを県が主体になって進めています。県全体としてその水辺という空間を有効利用しようという運動が進められています。
川という生活と結びつき人が集まる場所
川は人間の行うさまざまな営みの起点でもあります。農業においては用水という面で利用されてきました。商業においては水運のかなめとして、古くは工業にも川は利用されてきました。また花火大会などのイベントも川を中心として行われてきました。
川は文化の境であり、自治体の境界線でもあり、そして文化が集まり、文化を伝える場所でもあるのです。
水害という古くから変わらずある災害の原因となるときも
一方で川には自然としての驚異の面もあります。古くから川というのは時折、洪水などで地域に牙をむくものでもありました。古くは、川は蛇や龍に例えられ恐れられました。川は人が集まる場所でもありますが、大雨や台風などによって増水し周辺に水害を引き起こします。特に宅地開発が行われ水田などの遊水池が少なくなってきた時期には多くの水害が発生しました。
埼玉県では水辺の商用利用だけでなく、同時に治水面でも改善をしてきました。治水を行うことによって川を遠ざけるのではなく、治水を行うと同時に川の周辺を利用可能な空間に作り替えていっているのです。
調整池の設置による洪水対策
越谷市斎場は以前現在のレイクタウンに位置する場所にあった施設でした。調整池の設置と周辺の街づくりの際、旧越谷市斎場は移転しました。現在では越谷市と松伏町の境である一級河川、大古落利根川のそばの増林公園に越谷市斎場はあります。
もちろん単純に移転しただけでなく、施設の刷新も行われました。新しい越谷市斎場は4つの葬儀専門式場を備えた総合的な葬儀関連施設となっています。静かな自然に包まれた越谷市斎場。川のすぐそばという立地条件の斎場は川の国埼玉の独特のものかもしれません。