公的な葬儀施設 公営斎場

インフラとして整備されつつある斎場

地方自治体の役割として公共施設の管理、運営があります。公共施設とは、道路や公園、下水道、学校や病院、警察署や消防署などのインフラを指します。こうした公共財は国民が生活を送っていくうえで必要な設備を作り、直接それを利用してもらうことが目的としてあります。そうした公共設備のひとつとして公営斎場と火葬場があります。

火葬場の必要性は

斎場と火葬場の管轄は厚生労働省であり、その管理運営は地方自治体が行っています。人間が生活をしていくうえで必要なことのひとつとして葬儀と火葬というものがあり、それに対する施策のひとつとしてこうした設備があるのです。
火葬場は火葬を行うための設備です。こうした設備というのは公衆衛生の面でも精神衛生面でも必要になってきます。火葬を行うことを一般的にすることによって疾病の流行を防ぎ、また腐敗による周辺への悪影響を防止することができるのです。埼玉県だけでも火葬場は20箇所あり、そのうちの19が地方公共団体によって管理、運営されています。

公営斎場が作られている背景には

また公営斎場は葬儀を行うための施設です。その多くが火葬場を併設するものとなっています。葬儀はかつて自宅や寺院で行うものでした。しかし住宅事情が変化し、集合住宅が増加してきたことなどから自宅で葬儀を行うことは少なくなってきました。また懇意の寺院や教会などを持っている人も少なくなってきました。そのため斎場を利用する人が増加し、公共施設として公営斎場が作られたのです。
公営斎場は公共施設であるため、民営の斎場よりも費用の負担が少なく斎場を利用することができます。もちろん地方自治体が運営しているものであるため、その自治体に居住している人しか利用することができません。多くの場合は、亡くなった人か喪主の方がその自治体に居住していることが利用条件に含まれています。また場所によっては斎場の利用はできますが、居住者でない場合は別途利用料金がかかることがあります。

埼玉県東部地域の公営斎場

埼玉県には21の公営斎場があります。そのうちの越谷市斎場は越谷市、吉川市、松伏町の方が利用できる公営斎場です。火葬場に関してはどこに居住している方でも利用することができますが、居住者ではない方は料金が割高になります。お葬式を行う式場に関しては越谷市、吉川市、松伏町の方でなければ利用することができません。
越谷市斎場には遺族控室があるため、遺族の方のみですが宿泊をすることができます。また火葬場を併設しているため、火葬場への移動をするためのマイクロバスや霊柩車の手配が必要ありません。また常設の祭壇があるため、その祭壇を利用すれば葬儀費用のひとつの大きな要素である祭壇費用も削減することができます。