斎場の予約は本当に困難なのか
葬儀を行う場所、火葬を行う場所
葬儀についての話題で、都市部で「火葬が〇日待ちだった」という声や「葬儀を行うまでに〇日待った」などの声を聞くこともあるでしょう。葬儀を行う場所というのはそこまで足りないのでしょうか。実はこうした問題というのは自治体によって状況が大きく異なるのです。
葬儀を行うのは葬儀式場、火葬を行うのは火葬場です。通常ふたつの施設は別のものであり、葬儀式場の利用について話をするのであれば、式場が少なすぎて葬儀が全く行えないという地域はほとんどないのではないでしょうか。
葬儀を行う場所に特別な規定はない
葬儀を執り行う場所に関しては特に規定はなく、その場所の選定は喪主によって行われます。以前は、葬儀は自宅や集会所などのコニュニティーセンターで行われていました。しかし、住宅事情の変化などもあり、少しずつ葬儀を行う場所は専用の葬儀式場に変化して行ったのです。その選択権は喪主にあります。自宅で行いたければ自宅で、コミュニティーセンターなどで行いたければコミュニティーセンターで、葬儀式場で行いたければ葬儀式場で行えば良いのです。また、多くの寺院などの宗教施設で葬儀を行うこともできるでしょう。選択肢を選ばないというのであれば葬儀をする場所というのは非常の多くの場所があるのです。
火葬に関しては自治体の許可を受ける必要がある
一方で火葬を行う場所については条例などによって規定されています。昭和43年に出された当時の厚生省からの通達によると、火葬場の設置に関しては地方公共団体が望ましいとされ、やむを得ない場合でも宗教法人か公益法人とされています。許可を行うのは都道府県知事や市長です。その基準についてはその地方公共団体の首長の裁量にゆだねられています。
おそらくその背景には、火葬にはその自治体ごとの需要があるため、国単位ではなく自治体単位で柔軟な対応をしていく必要があるということ、その地域の習慣や風俗に合わせた対応が必要であるということ、そして衛生面での問題もあるため、そうしたものに対しての質を保てるかどうかということも含めての判断が必要であるからです。
人口が急増した地域や、地価が高い地域、人口密集の地域では火葬場の予約がとれないということもあり得るようです。
自治体の設置した火葬施設の利用
現在ではそれぞれの自治体でその実情に合わせた火葬施設の設置が行われています。また、それに合わせてそれらの火葬施設には葬儀式場施設が併設されています。
越谷市にある越谷市斎場もそうした施設のひとつです。越谷市斎場は葬儀に関する大型の総合的な施設です。広域公営斎場であるため、その設置場所である越谷市以外に松伏町や吉川市の住民も利用することができます。